最近のトラックバック

« ベルカ、吠えないのか? | トップページ | MacBook »

2008年2月20日 (水)

Twelve Y.O.

「トゥエルブY.O.(イヤーズ・オールド)……。十二歳の時代(とき)は、わたしとともに終わるんだ」
 沖縄に駐在するアメリカ海兵隊が、テロリストの警告を受けて基地を放棄・撤退した。コンピュータウイルス「アポトーシスII」を操り米軍を翻弄した、トゥエルブを名乗るテロリストと、対人戦闘で絶大な能力を示す、彼の手足となって動く少女「ウルマ」。BB文書とは? GUSOHの門とは? トゥエルブと過去に因縁を持ち、事件に巻き込まれた自衛隊リクルート要員・平は……。
 映画『ローレライ』はおもしろかったが、原作『終戦のローレライ』は長過ぎる。数々の賞を受賞した『亡国のイージス』もボリューム満点だ。というわけで、著者の作品のなかでは短い部類の本書を読んでみた。
 防衛論やら安保論やら戦後論やら世界情勢論やらの長さに、ついつい地文を飛ばし読みしてしまう。そこが著者の真骨頂だとは思いつつ、早くストーリーを追いたくて。で、2回読んだ。(2回目も、じっくりとは読んでない)
 どこまでが事実で、どこからが空想か区別できない自分の知識のなさが残念。世界の警察をやめたがっているアメリカ、という想定が、「9.11」以降の現在、本書を古びさせてしまったかもしれないのが残念。
 でも、多彩で深い人物造形、あり得ると思わせる日米の裏事情、アポトー シスII、GUSOHの門の謎などに惹かれ、ストーリー展開 の巧妙さに読まされた。
 おもしろかった。(今度はちゃんと、じっくり読もう……)
 「ウルマ」は、香椎由宇(ローレライの)に演ってほしいと思った。
 余談だが、「おまえには、○○とともに生きる道もあったのだろうが……」って、『もののけ姫』みたいな台詞だな。人物の立ち位置といい。

『Twelve Y.O.』福井晴敏、1998、2001。講談社文庫。

« ベルカ、吠えないのか? | トップページ | MacBook »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/502963/40190208

この記事へのトラックバック一覧です: Twelve Y.O.:

« ベルカ、吠えないのか? | トップページ | MacBook »