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2008年7月24日 (木)

読書

『宗像教授異考録・6』星野之宣、2007。小学館、¥1238。
 「再会」浦島伝説とかぐや姫の物語の意外なつながり。
 「テキスト 天空の神話」IT長者の網野のプロジェクトで、古代船による韓国への航行に同行することになった、宗像と忌部神奈。
 「黄泉醜女」仮面は醜さを隠すためにあったのか、それともノノ。
 先日(2008.06)、ボリビアのティワナク遺跡で、シャーマンと見られる頭蓋骨が発掘された。普通の人骨より、前後が異様に長いという。幼少時から頭をロープか何かで縛り、形を変形させることで、神との交信ができるようになると考えられたらしい。そのニュースを見て、この漫画を思い出した。

『少女には向かない職業』桜庭一樹、2005。創元推理文庫、¥580。
 それは職業じゃないし。ミステリーと言えば言えなくもないが、全然テーマがちがう。タイトルに期待しすぎた。

『あのころの未来 星新一の預言』最相葉月、2003。新潮文庫、 ¥300。
 去年、日本SF大賞をとった同著者の星新一評論の、予告編的エッセイ集。

『宇宙戦艦ヤマト』石津嵐・著、豊田有恒・原案、1975。ソノラマ文庫、¥105。             
 最近深夜放送で再放送していた。最後の方の数話で、オープニング曲に最初期の、アカペラから始まるバージョンが使用されていて、驚くとともに感動した。画質の悪さは、マスターテープを紛失した?

『折紙宇宙船の伝説』矢野徹、1980。ハヤカワ文庫JA、¥105。
 スペースシャトル(宇宙ステーション?)から折紙飛行機を地球に向けて飛ばす実験企画を知り、大変興味深く思っていたところで、古書店で巡り会った本書を購入。伝奇小説的ノリにワクワク。タイトルからロマンティックな期待をしたが、半村良の『産霊山秘録』的肩すかし感あり。

『地球間ハイウェイ』ロバート・リード・著、伊藤典夫・訳、2004。ハヤカワ文庫SF、¥105。
 DOWN THE BRIGHT WAY by Robert Reed,1991.
 バラエティあふれた異世界を経巡る冒険ものかと思いきや、閉塞感いっぱいのだるい話だった。何百万年も生き続けて、それでも終わらない仕事に情熱を燃やし続けるなんて、想像もできない。表紙から大昔に読んだ式貴士の『虹の戦士』を連想した。あれはずいぶん奇妙な話だったが、あっちのほうがおもしろかった気がする。

『宗像教授異考録・7』星野之宣、2008。小学館、 ¥1238。
 「赤の記憶」岩手県を訪れた宗像教授の周辺に、赤ずきん、カチカチ山、瓜子姫を思わせる血の気配。
 「砂鉄八犬伝」東亜文化大学を舞台に起こる疑惑に立ち上がる八犬士たち。
 「吉備津の釜」鬼ノ城で発掘された、たたら製鉄跡を訪れた宗像。鬼ノ城の「鬼」温羅と吉備津彦の妻・阿曾媛の関係に思いを巡らす忌部神奈。

『SFの殿堂 遥かなる地平・2』ロバート・シルヴァーバーグ編、酒井昭伸・他訳、2000。ハヤカワ文庫SF、¥105。
 FAR HORIZONS edited by Robert Silverberg,1999.
 ハイペリオン・エンディミオン・シリーズの続編である短篇「ヘリックスの孤児」を読み返す。アイネイアンにならないことを選択したヘリックス出身者たちの宇宙船の旅。ここにおけるアイネイアン(アイネイアーから「感染」した人々)は、すでに異質な存在に感じられる。

『パイドパイパー 自由への越境』ネビル・シュート著、池央秋・訳、2002。創元推理文庫、¥105。
 PIED PIPER by Nevil Shute,1942.
 それなりの社会的地位を築いた老イギリス人の道徳性、倫理性が、戦争の始まったヨーロッパ大陸からイギリスへの帰還の旅を通して心地よく描かれている。良いものは良い。たとえ古くさくとも。しかし、猫までとは!
 物語は1940年を舞台にしているが、本書の書かれた1942年の時点で大陸の情勢がこれだけわかっており、そこに主人公ジョン・ハワードの行動をわざとらしくなくはめ込んで、当時の戦況と主人公たちの物語を淡々としかしドラマティックに描いている。戦争の真っ最中にイギリス人の著者が、イギリス軍によるフランスへの空爆とその被害状況を描写する、ずいぶんと公平な視点に立っていると感じる場面も。これが著者の戦争に対する立場なのだろう。米澤穂信推薦。

『オタクはすでに死んでいる』岡田斗司夫、2008。新潮新書、¥680。
 記録ダイエット法がペストセラーになった元オタキングのオタク訣別の書。「お前はすでに死んでいる」という『北斗の拳』のケンシロウの台詞をオタクが言ったらこうなるわけだが、真の意味は当然、オタクと呼ばれた存在の終焉である。
 著者の定義するオタクはたいへん狭義であり、求道者的だ。現在のオタクは、著者が突き進んでいたオタク道からはずれたところにあり、著者の興味の外にある。そういう意味ではオタクは死んだのかもしれないが、定義付けのしかたの問題であり、ラベルを張り替えれば済むことでもある。
 いずれにせよ、著者はもう、彼がかつて熱っぽく語っていた諸々のことに、あまり関心を持っていないかのようである。オタキングはすでに死んだようである。数年前、BSマンガ夜話でパトレイバーやポーの一族を熱く語っていた彼を、もう見られないのは、さみしいかぎりだ。とはいえ、大人になる、というのは、こういうことかもしれない。

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