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2009年8月

2009年8月30日 (日)

NINAGAWA十二夜

 2009.08.29
 演劇『NINAGAWA十二夜』(TV)良。父君が亡くなり流浪する双子の兄妹、斯波主膳之助と琵琶姫。紀州沖で船が難破し、二人は生き別れになる。男に化けて大篠左大臣に小姓・獅子丸として仕える琵琶姫。そこで起こる男女取り違えの喜劇。
 歌舞伎界のスター勢揃いの演劇だが、台詞はわりと聞き取りやすかった。
 兄妹は尾上菊之助の一人二役だが、メイクが白塗りなんだから、二人で演ってもよかったんじゃ? 最後に出会う場面が不自然だった。
 捨助と丸尾坊大夫も一人二役なので、出番がかさならないようにアレンジされていた。
 織笛姫(オリヴィア)は、またしても年増っぽくていただけなかった。セバスチャンとヴァイオラが大人と子供の間の年齢なら、オリヴィア姫だってそのくらいの年齢にすべきじゃないか? 若いオリヴィアが見てみたい。
 侍女・麻阿の市川亀治郎、良い。
 なお、宝塚版(2006.11.06参照)の太鼓、映画版(2004.06.04参照)のアコーディオンに続き、捨助(=道化フェステ)の持つ楽器は小鼓だった。
 しかし、今どき「気が狂う」を消音処理する気づかいは必要なのか、NHKさん?

2009年8月22日 (土)

ブレードランナー

 2009.08.17
 映画『ブレードランナー』(DVD)。
 ツタヤが100円レンタル・コーナーを作った。「ディレクターズ・カット」だと思ってレンタルしたのだが、なぜか2枚組。
 一枚は「ファイナル・カット(2007)」何それ?「ディレクターズ・カット」と違うの?
 もう一枚はなんと、「オリジナル劇場版(1982)」「インターナショナル劇場版(1982)」(=「完全版」)「ディレクターズ・カット(1992)」(=「最終版」)の三本入り! 一番見たかったオリジナル劇場版が見れてうれしい!
 日本語吹き替えは昔、荻昌弘の前説で見た水曜ロードショー版と同じだった。その番組でカットされてた場面の吹き替えはなく、そこだけ英語になっている。

 五月のテレビ放映の時にも気になってた「色恋」とか「ほれた女」の部分をチェックしてみた。

 レプリカントに色恋は禁物だ。その色恋の相手がブレードランナーとなれば、これはもう救いようがない(吹き替え)
 レプリカントも殺し屋も感情を持たないはずだが、この感覚は何だ(日本語字幕)
 Replicants weren't supposed to have feelings.Neither were Blade Runners.What the hell was happening to me?

 女に逃げられるのは慣れてるつもりだが、惚れた女となると別だ(吹き替え)
 優しい気持ちになったとき、君に逃げられた(日本語字幕)
 I've had people walk out on me before,but not when I was being so charming.

 後者は誘いの電話だから、「惚れた女」と強調するのもまあいいかもしれないが、前者で「色恋」は意訳しすぎだろう。

 「ファイナル・カット」では、また微修正したようだ。鳩が飛び立つシーンの背景が、かっこよくなっている。

既読率

 2009.08.08
 先だっての既読率を、他のものでもやってみた。
(短篇集で、表題作だけ読んだ、とかいうのは、はぶく)

 『SFベスト201』伊藤典夫・編。
 35/201。17%。

 『SFを極めろ!この50冊』野田昌宏。
 20/50。40%!

 ついでに『この映画を見なきゃダメ!!』おすぎとピーコ。
 53/117。45%。ラインナップからして多分、普通。

2009年8月21日 (金)

攻殻機動隊2.0

 2009.08.12
 映画『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊2.0』(DVD)。去年、所々手直しされたバージョン。
 冒頭の一文が、主題歌の歌詞に変わっている(達筆なので、よく見ないとわからない)。以前の文章はネット社会をかっこよく言い表していたのになぁ。
 プロローグ、ビルの上で待機する草薙素子のシーン、3D化されている。なのに他の場面は以前のまま。飛び降りる素子、光学迷彩で消えて行く素子は、3D。なんか実写とアニメを合成したような違和感。作り直すんなら、素っ裸(にしか見えない)素子をもちっとたしなみ深いコスチュームに変えてほしかった。
 光学迷彩の背景はよくなったが、あいかわらずスローすぎて、「よく撃たれないな」とよけいな心配をしてしまう。
 主題歌をバックにアンドロイド製造過程を見せながら主なスタッフを表示するところ、以前の見せ方のほうがかっこよかった。
 ゴミ回収車の兄ちゃんの声が千葉繁じゃなくなったのも残念。
 人形使いが女性の声になったのは目をつぶるとしても、指が多触手化する外人さんが「彼女だ」と言うのは不可解だ。なぜ性別を特定する?
 どうにも押井守のCGの使い方は、気に入らない。2Dでがんばってほしいなぁ。

2009年8月 9日 (日)

櫻の園

 映画『櫻の園』(DVD)。
 中原俊監督が、十数年ぶりに再び『櫻の園』を撮った。しかし、ストーリーは前作とまったく別物だし、吉田秋生の原作とはまるでかけ離れている。
 かつて櫻の園と呼ばれた桜花学園では、ある事件以来、演劇部は廃部となり「櫻の園」の上演は禁じられている。そこへ異例にもコネで編入してきた一人の女子が、立ち入り禁止の旧校舎で「櫻の園」の台本を見つけ、有志をつのって練習を始める。
 全体的には前作のほうが好きなのだが、これもなかなか。二回観てしまった。エンディングがクラシックではなくポップス(BYスピッツ)なのも新鮮で、この作品にぴったりだった。創立記念日が四月ではなく六月なのが、妙な感じ。
 ラネフスカヤ役は、前回の白嶋靖代が衣装を着てメイクしたら、「厚化粧した白嶋靖代」になってたが、今回の杏は、女っぽくない女子高生から貴婦人への見事な変身ぶりだった。

2009年8月 8日 (土)

青い虚空、別冊カドカワ・崖の上のポニョ

 ジェフリー・ディーヴァー『青い虚空』読了。
 都会の護身術をサイトや講演会でPRする女性ララ・ギブソンが殺される。彼女が最後に目撃されたシリコンバレーのバーから彼女を連れ出した男は、彼女の友人の知り合いになりすましていたらしい。カリフォルニア州警察コンピュータ犯罪課(CCU)は、男が被害者のパソコンに侵入して情報を得ていたと推測するが、手に余り、服役中のハッカー、ワイアット・ジレットに捜査協力を依頼する。
 米国ハイテクエリアで起こった未解決の事件を洗い直すと、それらがコンピュータ界の記念日に起きていたことがわかる。UNIVAC稼働日、ENIAC完成日、IBM第一号PC発売日、等々。
 インターネット接続はもちろんパソコンの使用も禁じられているジレットが、特別に許可を得てオンラインで調査した結果、ハッカーやクラッカーに恐れられる人物〈フェイト〉が浮かび上がる。彼は何を企んでいるのか? 彼がかつて率いていた〈アクセスの騎士団〉や仲間の〈ヴァレーマン〉は今?
 CCUの面々の誰もが密通者かあるいは〈フェイト〉の相棒〈ショーン〉ではないかと疑わせる巧妙な話運び。
 最重要キャラと思われた人物が1/5ほど読んだところで命を落とし、ページをめくる手が止まらなくなった。
 2001年の作品だから、コンピュータの世界では特に時代遅れの話になっていそうなものだが、そう感じさせないエキサイティングな展開に酔った。まあ、井上夢人の『パワー・オフ』などはパソ通時代の話だけど、時代に関係なく面白いはず。『青い虚空』もそうだろう。


 『別冊カドカワ 崖の上のポニョ Featuring スタジオジブリ』読了。
 映画公開時(去年)に買ったが、映画を観るまで置いていた。
 NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」で宮崎駿をハンディカメラで追い続けたディレクター荒川氏によると、宮崎監督はアニメ『カーズ』を観たあと泣いて帰ってきたという。CGの過剰さに、ラセター監督の身を案じてのことらしい。
 手描きにこだわるのはジブリだから出来ること、と言う人もいるが、コンピュータを使ってもいいから、手描きテイストをなくさないでほしいなぁ。
 叶精二氏の言葉が『ポニョ』を見事に評している。「モチーフは一層誠実で健全だが、表現は一層アナーキーで凶暴である」いや、まさに。
 藤津亮太氏「驚くべきは「スタジオジブリの普遍的エンターテインメント性」ではなく、「普遍的エンターテインメント性」から離れてもなお宮崎アニメがヒットする点にこそある」。藤津氏はその理由を、宮崎アニメの絵柄が変わらないことにあるという。たしかに、山田君や猫恩の絵柄では、観たいとも思わないなぁ。逆に山田君や猫恩が宮崎キャラだったら、理解しようと頭をひねったかもしれない。
 藤津氏はまた、『千と千尋』を作ったあとに宮崎監督が言ったこととして、完成した文体で作品をつくってもおもしろくない、といった内容の発言を紹介している。そういう趣旨の発言は私も読むか聞くかしたことがあるが、この「文体」とは大塚英志氏のいう「構造」のことだろうか。宮崎は『もののけ姫』あたりからこっち、「完成した文体」から逸脱することに成功しているようだが、それでも大塚には「構造」にとらわれているように見えるのだろうか?
 八幡麻衣子氏いわく、『ハウル』のソフィーの外見が変わるのは、彼女の精神が反映しているのだと。納得!
 谷山浩子は『ゲド』の仕事が来るまでジブリ作品を見たことがなかったという。意外! 彼女の歌の傾向からして、大好きだとばかり思ってたのだが。

2009年8月 7日 (金)

プレッジ、ダークナイト

 映画『プレッジ』(DVD)。ショーン・ペン監督。ジャック・ニコルソン主演。
 定年の日、老刑事は幼女殺人事件の被害者宅を報告に訪れ、母親に犯人逮捕を約束する。まもなく捕まった容疑者は、誘導気味の尋問に殺害を肯定したあと、自殺してしまう。捜査本部は解散するが、元刑事はひとり捜査を続ける。
 事件現場近くのさびれたガソリンスタンドを買い取ってまで捜査を続ける執念の割に、ブランコを道沿いに設置するうかつさは何だ?ボケはじめてるのか? クリシーに赤い服を選ぶなんて、被害者データを忘れてしまったのか? などと、いぶかしく思っていたが、うかつなのは観ているこちらだった。思えばTVから魚つりレクチャー番組が流れていた時から、彼は少しもブレていなかったのだ。
 ラストでアルコールがクローズアップされたとき、「そんなオチ?」とがっかりした。彼はアルコールのせいでそんなことを? それとも元々そういう人だった? そのへんがあいまいになってしまった感あり。
 犯人らしき人物のラストシーンは、元刑事の挫折に対する皮肉と思えば、スパイスが効いていて、良い。
 それにしても、クリシー役のポーリン・ロバーツ、かわいい!

 映画『ダーク・ナイト』(DVD)。『バットマン・ビギンズ』に続くクリストファー・ノーラン監督のバットマン第二弾。
 デビュー作『フォローイング』以来、犯罪に手を染める者の心理を描いてきた監督が、バットマンの名ライバル、ジョーカーに焦点を当て、独自の解釈で作り上げた話題作。
 バットマンの活躍に萎縮する小悪人たちの鬱憤。バットマンに心酔し、街の悪を懲らしめようとする偽バットマンに悩まされるバットマン。
 善悪をこえて秩序を崩壊させようとするかのようなジョーカーの無軌道で徹底した悪徳ぶり。
 さまざまなエピソードが、善とはなにか、悪とはなにかを考えさせる。
 「バットマン」をタイトルに付けず、公開時のCMでもジョーカーばかりがクローズアップされるので、陰惨で楽しめないイメージを持っていたのだが、意外にヒーローアクション物らしく出来ており、明るくテンポよく楽しめた。ジョーカーが刃物をちらつかせる割にスプラッタしてないのでほっとした。

2009年8月 5日 (水)

ホラーマニア度調査

 2009.08.05
 coco's bloblog-Horror & SF で、COCOさん(『今日の早川さん』の)が「ホラーマニア度調査」なるものをやっている。私は100作品中、7冊読んでいる。
 『アッシャー家の崩壊』エドガー・アラン・ポオ、『ドリアン・グレイの肖像』オスカー・ワイルド、『猿の手』W・W・ジェイコヴズ、『変身』フランツ・カフカ、『十月はたそがれの国』レイ・ブラッドベリ、『蝿の王』ウィリアム・ゴールディング、『賢者の石』コリン・ウィルスン。
 『ドリアン・グレイ』や『変身』や『蝿の王』はホラー? まあ、SFがいろんなものを見境なく呑み込んでいることを思えば、ありかもしれない。
 ちなみに、SFファン度調査のほうは、既読率24%、198人中125位だった。しょぼいSFファンだなぁ。

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