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2009年9月

2009年9月25日 (金)

鷺と雪

 2009.09.18
 『鷺と雪』読了。ベッキーさんシリーズ第三弾。直木賞受賞作。
 「不在の父」ルンペン。日本野鳥の会発足。滝沢子爵失踪の謎。若月少尉。
 「獅子と地下鉄」少年が“ライオン”のために深夜の上野へ行ったわけ。街に暗躍する不良集団、犯罪集団。
 「鷺と雪」ドッペルゲンガー。能楽堂の『鷺』。服部時計店。
 直木賞受賞の頃からある歴史的事件との関わりがいわれており、二冊を通してその事件を含む時代背景を感じながらの読書となった。この本の第三話はまさにその話になるのかと思いきや、そうでもなかった。しかし唐突に出てきた電話の場面で驚かされることになった。
 とはいえ第二話でブッポウソウが鳴いたのと同程度の扱い。まだ後に続きそうな、尻切れとんぼな終わり方だ。
 次巻でさらに大きく扱うのだろうか?
 三冊を通じて、当時の東京(および日本)の風俗文化その他についての著者の知識の広さが披露される。その一つ一つが興味深いものであり、しかもそれらが有機的にからまりあった中から非常におもしろい謎と推理が浮かび上がってくる。(カレンダーの謎は、マニアックさにドンビキしてしまったが)電話番号の一件など、深奥な知識があったうえでの、ちっちゃい小ネタだが、読者が一巻から服部時計店になじんでなければ、わざとらしいヒケラカシになってしまいかねなかったろう。

 iTunes Storeにて。
さだまさし「恋愛症候群」、グレープ『グレープ・ライブ 三年坂 完全盤』、Foreigner「I Want to Know What Love Is」。

2009年9月23日 (水)

マイ・オールタイム・ベスト・シネマ

 現時点でのお気に入り映画十本を選んでみた。
 大変しんどかったが、思い入れの深さや見た回数を重視した。
 「泣けた」で選ぶと、また違ったりする。

1.十二人の優しい日本人(中原俊)
2.Always三丁目の夕日(山崎貴)
3.LoveLetter(岩井俊二)
4.メメント(クリストファー・ノーラン)
5.アメリ(ジャン=ピエール・ジュネ)
6.フォレスト・ガンプ(ロバート・ゼメキス)
7.ダイ・ハード(ジョン・マクティアナン)
8.コンタクト(ロバート・ゼメキス)
9.バック・トゥ・ザ・フューチャー(ロバート・ゼメキス)
10.ルパン三世カリオストロの城(宮崎駿)

2009年9月21日 (月)

アシッド映画館

 2009.09.20
 ABCアシッド映画館を鳥居睦子がピンでやるようになって二ヶ月半。最近、むっちゃんの弁舌が快調になってきたと感じて心強く思っていたのだが、なんと、10月からは、イレギュラー放送になるらしい。(ABCのアシッドの部屋の「お知らせ」参照)残念! ただ、そのときには平野秀朗センセイも登場するとのこと。それは間違いなくうれしい! 
しかし昨日の放送はうっかり聞き逃した。よそのサイトで内容チェックしておこう。

2009年9月20日 (日)

玻璃の天

 2009.09.15
 『玻璃の天』読了。良家の令嬢、花村英子が身の回りに起こる謎を、お付きの運転手、別宮みつ子と共に解き明かす、ベッキーさんシリーズ第二弾。
 「幻の橋」内堀銀行当主の令嬢、百合江が惹かれあった相手は、祖父の代から絶縁状態のウチボリ・ランプの子息だった。なぜ、百合江の祖父は兄弟でいがみ合うことになったのか?
 「想夫恋」華族令嬢、清浦綾乃との、新刊の書物「あしながおぢさん」をきっかけにした交流と、暦を模した暗号文。
 「玻璃の天」新進気鋭の建築家、乾原の設計した末黒野邸に招かれた英子。そこで起こる転落死の謎。
 それぞれの謎や謎解きは、それなりに面白いのだが、謎解きを考えるのは苦手なのでさっと読み流す。それよりも、当時の社会情勢や風俗習慣が非常にくわしく面白く書き込まれ、それを味わっているうちに、謎が顔を出すという、決して謎解きをメインイベント的に扱わない比重の置き方がここちよい。
 「幻の橋」での全体主義者、段熊荒雄をめぐる話、「想夫恋」での文学・映画評、「玻璃の天」での与謝野晶子評なども興味深い。
 そうこうする中での、英子と若月少尉との出会いや、ベッキーさんの正体に関わる描写が、読者を続刊へ確実に誘なう。
 これを読んでしまったら、古書店落ちも、文庫落ちも、待ってなどいられない。

2009年9月18日 (金)

一般書店

 2009.09.16Q
 一般書店で買ってもいい本、三冊あり。米澤穂信の新刊、北村薫『鷺と雪』(先行二作読んだら文庫落ち待ちきれない)、リンゴの無農薬栽培を成功させた人の本(てんコモリ!で紹介された)。
 書店Aにて。文芸春秋に直木賞受賞作全文掲載、とあるが、あやしい。どうせ表題作「鷺と雪」だけだろう? 『リンゴが教えてくれたこと』発見。他の二冊がないので、ここはいったんスルー。
 一応、古書店へ。意外にも『リンゴが教えてくれたこと』発見! これだから古書店通いはやめられない。他は無し。
 書店Bにて。『鷺と雪』購入。米澤穂信、あいかわらず、出回るのが遅い。
 書店Cにて。米澤穂信『追想五断章』ゲット! ちなみに、ここには『鷺と雪』はなかった。

2009年9月12日 (土)

ブルースカイ、20世紀少年

 2009.09.12
 『ブルースカイ』読了。1627年、ドイツ。魔女狩りが始まったレンスの町で、少女マリーの前に現れた謎の存在。2022年、シンガポール。3Dゲームを制作中のディッキーの前に現れた、ゴーグルをはずしても消えない謎の存在。そして2007年、鹿児島。・・・
 おもしろいんだけど、つめが甘い。どうやって彼女は逃げ続けられたの? ドイツなのになぜアンチキリストとかアクセスとかシステムって言うの? マリーは歴史上の実在なの、クリーチャーなの?
 『百億の昼と千億の夜』、『兇天使』になり損ねた感あり。

 2009.09.13
 『戦う司書と恋する爆弾 1』読了。奇妙な世界を構築してそこにドラマを展開するところは、『終わりと始まりのマイルス』にも共通するが、ドラマに興味がわかないのも、共通する。これって、例の「構造しかない」ってこと?

 映画『20世紀少年 第一章』(TV)いまいち。しんきくさい。ロボットのシーンが暗くてなにがなんだか。続きが全然気にならない。

2009年9月 7日 (月)

夜は短し歩けよ乙女

 2009.09.04
 『夜は短し歩けよ乙女』読了。良。
 春の先斗町、夏の下鴨古書市、秋の京大学園祭、冬の風邪猛威の京都市内に、恋いこがれるクラブ後輩女子の姿を求めて奔走する四回生の先輩を描く、『太陽の塔』同様ある種のファンタジー。
 表紙買いと言ってもいい。黒髪の乙女の横顔に惹かれたとも。そんな彼女の冒険にわくわくはらはらしつつ、彼女を守るべき立場の先輩のふがいなさにいらいら。
 春を舞台にした第一編から、酔いのせいだかなんだかわからないようなファンタジー的展開にくらくら。
 夏の第二編でもその傾向は加速するばかりで、乙女の乙女たるゆえんをみたい読者としては、少々とまどう。
 秋に緋鯉を背負った姿をみて、「もういい。君がそんななら、あの先輩とでも結ばれてしまえ」と突き放したくなるが、第三編終幕から第四編にかけての先輩の変貌に、その理屈の正しさに、感心してしまったのだった。
 まあ先輩が『太陽の塔』の五回生になると決まったわけでもなく、描かれてないだけで意外と男前なのかもしれない。

2009年9月 2日 (水)

古書

 2009.08. 
 『鉄腕バーデイー 12』意識不明のバーディーの回復を待ちながら、つとむはバーディーの過去について教えられる。
 『聖☆おにいさん 1』世紀末を無事に越え、下界の下宿屋でくつろぐブッダとイエスの他愛ない日常。
 『とろける鉄工所 1』「三丁目の夕日」のようなほのぼのした絵柄で描く、鉄工所のブラックな日常。
 『たぢからお 1』九州山間の激疎集落・山上に、都会へ行った若者が借金取り立てのヤクザから逃げてくる。東京から車で来た若者二人が村に迷い込み、村に泊まって独特の風習に触れるなか、伝説の「たぢからお」がよみがえる。
 いずれもおもしろい。収穫。

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