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2009年10月25日 (日)

不全世界の創造手

 2009.10.24
 『不全世界の創造手』小川一水、読了。まあまあ。
 自己複製するロボットを発明した高校生戸田祐機は、ベンチャー投資フォーラムで自分のプロジェクトへの投資を呼びかける。それに応えて来た二人のアメリカ人のボスは、16歳の少女ジスレーヌだった。
 ありふれた土や石などを体内に取り込んで自分のパーツを複製する、一見子馬のようなUマシンの詳細や、それを使って彼が行う土地改良プロジェクト、ジスレーヌたちシーメンタム・プロウズ社の〈敵〉となるGAWP(世界生産に関する一般協定)といった構図など、著者らしい嗜好・指向の題材を扱っている。
 しかし前半のキャラクター描写(およびイラスト)のラノベっぽさがうっとうしい。後半になると結構ハードになってよいのだが、台詞のやりとりや、友人・深沢大夜の存在意義(役には立ってるとは言うものの)など、わざと作品の質を落としてるように思えてならない。〈十二国記〉のようなラノベが若者に受けるのは、まれなことなのか?
 ジスレーヌやその母の特殊な才能は、かならずしも物語になければならない設定でもないだろう。話の焦点をぼやかしてしまっている気がする。
 テーマが好みなだけに、おしい所がいろいろ。

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