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2009年12月 2日 (水)

『まんがで読破 失われた時を求めて』

 2009.12.02
 プルースト原作『まんがで読破 失われた時を求めて』読了。
 裕福なブルジョアの子息「私」が、コンブレーの町の名家であるゲルマント公爵家やユダヤ人富豪スワン家との交流を端緒として、海辺の町バルベックやパリの貴族街などの社交界で過ごした日々を振り返る。
 ブルジョアとは何か、というところからして、よくわかってないのだが、辞書によると(1)中産階級市民(2)資本家階級(3)金持ち、といったところらしい。裕福なブルジョアというのはつまり、大金持ち、ということか。そういえば、主人公たちは働いている様子がない。プルースト自身、そのような身の上だったようだ。
 原著者紹介によると、プルーストの書いた『失われた時を求めて』は、「その独特の構成力と時間解釈は、文学者だけでなく20世紀の哲学者たちにも多大な影響を与えた」そうで、こりゃ読まないとって気にさせられるが、書店で手に取ってパラパラみても、ちっともそそられたことがない。
 それにしても、最初から最後まで社会(というか上流社会)の「性的乱れ」を陰に陽にえがきどおしで、それが著者の言いたいこと?と首をかしげてしまう。絵が洗練されたリアルなタイプでなくてよかった。生々しくなるのを免れている。
 とはいえ女性は充分チャーミングだし、風景や建物、家具や衣装もしっかり描けている。
 誰の絵だろうと思ったら、「企画・漫画 バラエティ・アートワークス」とのこと。チーム作業のようだ。
 岩井俊二が映画『LoveLetter』でこの本を小道具に使ったのは、もちろんタイトルゆえだし、藤井樹(男)が絶対読んでない本の代表としてだ。でももしかして、彼がある種の“ソドムの男”であることの暗示(美少女好き、美少年好き)だったりして、などと妄想してみるのもおもしろい。

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