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2009年12月 4日 (金)

西谷史『タイム・ダイブ1986』

 2009.12.03
 西谷史『タイム・ダイブ1986』読了。
 1985年、電機メーカーに就職して二年。中島史は平山武と再会する。行方不明の恋人・圭織を探し続けている史は、ひょんなことから彼女の兄である武と、パソコン通信に関する本を共同執筆することになり、その成功をきっかけに事業を起こす。バブル期を前にした好景気の時代を背景に、彼らの会社の発展を描きつつ、圭織の失踪を探る史が遭遇する謎の数々。いったい彼女はどこへ行ってしまったのか。
 時計をグイ吞みの箱に入れたのは誰か。壊れたはずの時計はなぜ直っていたのか。そんなこんなの謎を並べられると、当然期待するのは、タイムトラベルでこれをどんなふうにやってのけるのか、だ。タイトルがタイトルだ、当然だ。
 にもかかわらず、なのだ。
 1985〜6年の社会の様子も、当時のパソコン事情・パソ通事情も興味深い。戦争中の祖父にまつわる話も。同僚の綾香との交際も気になって読ませられる。過ぎ去りし圭織との日々も。でも、期待してたのとは、ちょっと違うなぁ。
 これはタイムトラベル物というより、ある会社員を主人公にした恋愛小説・青春小説に、たまたまタイムトラベルが出てくるだけ、という感じ。いろんな伏線らしきものも描かれるが、あれだけではクライマックスの展開が唐突に感じる。
 なぜ綾香は消えたのか。納得いかん。納得しなきゃならないとしたら、パラレルワールドという解釈しかないのだが?
 主人公がかなり著者を思わせる人物で、著者自身の祖父の体験も反映されてるようだが、どこまで事実を反映してるんだろう?

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