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2010年1月15日 (金)

コイルズ

 2010.01.13
 『コイルズ』読了。ロジャー・ゼラズニイ&フレッド・セイバーヘーゲン共著。
 ドナルド・ベルパトリは恋人コーラを両親に引き合わせるため故郷へドライブするが、そこには、あるはずの実家も、両親もいなかった。自分の記憶に不完全なところがあることに気づいたドナルド。自分がかつてエネルギー関連の独占的企業アングラ社に属していたことを思い出したころ、彼の前からコーラが消える。彼女を捜す旅は自分自身を取り戻す旅となる。実はドナルドは、電脳世界を精神で行き来することのできる超能力者だったのだ。
 「コイル」という言葉とコンピュータがらみの話ということで、今さらアニメ『電脳コイル』との関連が気になり、再読したが、あまり関係なさそうである。他人のブログによると、制作者はゼラズニイに言及してないらしい。
 セイバーヘーゲンになじみがないのでわからないが、ゼラズニイの他の作品との類似は感じる。冒頭のピロートークは『わが名はコンラッド』。記憶喪失から始まる構成はアンバーシリーズ。謎の存在との対話は『砂のなかの扉』。ラスト一行は、いかにもゼラズニイっぽい終わり方。
 ストーリーは枝葉を取ると単純で、少々物足りない(そのあたりは『われら顔を選ぶとき』と同じ)。
 サイバーパンクの先駆けといえる電脳世界描写だが、電脳世界に生まれた知的存在というネタ(やりとりの一部が『攻殻機動隊GHOST IN THE SHELL』ぽい)に、初めて読んだ当時も新味を感じなかった気がする。なぜだろう? 先行作品があったっけ?
 ところで、アンはなぜ、ドナルドのかわりに自動販売機の商品を買えるのか? 自販機のマイコンもネットにつながってる? それとも、データスフィアかメタスフィア(@ダン・シモンズ)のようなものがある?

 P.S. 「ハンス・ラウクセル」と説明なしに出て来た人物名がわからず、ネット検索。トーマス・マン『魔の山』の主人公らしい。そういえばどっかに『魔の山』のことが書いてたっけ。一方、検索結果のなかに、「カストロプ・ラウクセル」の名前をみつけた。ドイツはルール工業地帯の都市らしい。ハイペリオンのあの星の名前は、ここからか。

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