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2010年3月

2010年3月31日 (水)

澪つくし料理帖&CDレンタル

 高田郁の《澪つくし料理帖》シリーズ第三巻『想い雲』、某書店に二カ所平置き! 計12冊も!
 かつて第一巻『八朔の雪』は1、2冊だった。第二巻『花散らしの雨』はついぞ見なかった(ふだん扱ってない文庫だから日販とかから回ってこなかった?)。なのに第三巻のこの扱いの違いは! 売れてきたなあ、高田郁。

 久々CDレンタル。ツタヤの4枚1000円に乗る。
 嘉門達夫『笑撃王』、さだまさし『美しい朝』、吉田拓郎『午前中に…』、井上陽水『氷の世界』。

2010年3月30日 (火)

本購入

 高田郁『想い雲』購入。澪つくし料理帖第三作。シリーズ以外の『出世花』は買ったのにまだ読んでなかったりする。

2010年3月27日 (土)

魚舟・獣舟

 『魚舟・獣舟』上田早夕里。ホラーっぽいSF短篇集。

 「魚舟・獣舟」遺伝子改変による異形の生物が跋扈する未来。海上民のコロニーを捨て陸上民の中で働く私のもとに、海上コロニーの幼なじみが訪ねてきた。
 「くさびらの道」木耳様全身性真菌症に感染し、キノコに覆われたような状態で死亡する奇病が広まりつつあるなか、製薬会社に勤務する私は、感染対策本部の職員と共に、防疫服に身を包み、立ち入り禁止となった実家のある街へ行くことになった。
 「饗応」出張でビジネスホテルに泊まった主人公のくつろぎのひととき。
 「真朱の街」最先端のバイオテクノロジーの実験をおこなう医療特区に、なぜか妖怪が出没するようになり、魔除けの結界として壁を朱色に塗った〈真朱街〉。子供を連れて逃亡する邦雄は、妖怪に子供を連れ去られ、〈探し屋〉を頼る。
 「ブルーグラス」海の環境保護のために、M岬沖の海域が海洋ドームで覆われることになった。伸雄はかつてそこにこっそり置いてきた、化学反応で成長するオブジェ〈ブルーグラス〉を思い出す。
 「小鳥の墓」ダブルE区(教育実験都市)と呼ばれる、エリート養成のための街で暮らす主人公は、ある日、〈外〉の世界で遊ぶ方法を教えられる。

 おもしろい。最初の4編は井上雅彦監修《異形コレクション》シリーズに発表になっていて、ホラーっぽいノリだが、むしろ結構ハードなSFだ。
 ホラーかB級SFかというような題材が、見事にハードしている。ホラーは苦手なので、こういうのは楽しい。
 「くさびら」とはキノコのことだが、同名の狂言があり、まさに「くさびらの道」の内容に呼応している。
 「饗応」はショートショートで、雰囲気はおもしろいが、これだけでは正直、理解しきれない。
 「ブルーグラス」は、解説の山岸真氏の言葉を勝手に拝借すると、「海洋SF」と思っていると「主人公の人生と心の遍歴を綴った内省的で感傷的な物語」だった。SF?
 「小鳥の墓」東京都で出た有害図書の規制に関する法案が問題になっているが、私としては、この小説に描かれているような非道徳的な描写なしに、同様のレベルの物語を書いてほしいと思う。書けるはずだと思う。(私は多少の規制強化を支持する)。とはいえ、この小説が規制対象になってしまうとしたら残念だが。

2010年3月22日 (月)

妹尾和夫

 妹尾和夫がABCにお昼の番組で復帰するのと関係あるのかどうか、わからないが、今日、コンビニで妹尾和夫の写真がPOPにつけられたメロンパンサンドが置かれていた。去年大売れした番組とのコラボの第二弾らしいが、気が早いな。妹尾復帰まで待てなかったのか。まあ結構なことだが。
 なお妹尾和夫はKBSでも春から番組やるらしい。

2010年3月20日 (土)

時に消えたキミと歪曲の十日間

 2010.03.19
 梅村崇『時に消えたキミと歪曲の十日間』読了。
 9月29日。文化祭まで11日に迫った日の帰り道、激しいめまいに襲われた外村零児の前に、奇妙な風貌の女が現れる。青いボディスーツ、白い鎧、オレンジ色の髪。関わりあいになるのを避けて零児はその場を立ち去る。
 翌朝登校すると、なぜか文化祭当日。混乱する零児。あこがれの美月凉香の失踪と、それへの疑いをかけられていることへの驚き。そして時空のゆがみを感じ・・・飛び起きると9月30日の朝だった。悪夢か、と胸を撫で下ろした彼の前に、あの女がいた。
 その女は四次元世界の時空監査官ティムと名乗る。超時空結晶体がまぎれこんだためにこんがらがって崩壊の危機にあるこの世界を修復するために来たという。零児はティムと遭遇したために、ティム同様、この世界の時間の流れを前後バラバラに過ごしながら、結晶体探しと美月さん救出に四苦八苦することに。

 当然、第二の『タイムリープ あしたはきのう』を期待した。あのリープは謎の現象のまま終わったが、今回は時空の混乱のせいというSF的説明がついている。しかもタイムパトロールみたいな女まで出てくる。ストレートでわかりやすくていいや、と思ったのだが。

 『タイムリープ あしたはきのう』では、「なぜこんな現象が起こったのか? どうすれば終わるのか?」という謎が大きな牽引力となって読者をひっぱる。普通の高校生活で不自然ではない範囲でさまざまなことが起こり、あきさせない。謎と謎解きが少しずつ進み、わくわく感を盛り上げる。

 本作の場合、毎日が文化祭準備の日々で、いろんな作業をしているものの、あまりかわりばえがしない。大きな謎のひとつは最初にティムが説明してしまうので、あとは結晶体を探すだけだし、それも、どんな形をしてるかわからないので具体的に探す当てがあるわけでもなく、零児のモチベーションも読者のモチベーションもあがらない。
 『タイムリープ あしたはきのう』にまさるとも劣らない大事件を未然に防ぐという大きな動機があるのに、なにか盛り上がらない。
 時空連続体というチューブがこんがらがって、その中を流れる時間がバラバラになり、ティムと遭遇した零児だけが「正しい」時間の流れで過ごしているために、世界の時間の流れが異常に見える、という面白い設定なのだが、零児に(読者に)知らせるのが早すぎるのでは? 30ページほどのところで明かしたりせず、もっと出し惜しみしてもよかったのでは? 零児と一緒でないときにティムが何をしてるかはっきり見えず、ものたりない。『タイムリープ あしたはきのう』の若松和彦が論理的に謎を解明していく興奮が、ここにはない。
 零児への凉香の態度が日を追って好意的になっていくようなのは、零児としてはうれしいことなのだが、これも割と最初のほうでわかってくるし、零児が積極的にアプローチしてるわけでもないので、受け身でおもしろ味にかける。

 ああ、もったいない! これだけの魅力的な設定が生かしきれてない。

2010年3月18日 (木)

書籍購入録

2010.03.17
 最近の書籍購入録。
 定価『ユリイカ97.8月臨時増刊号 宮崎駿の世界』もののけ姫の時の。オープンしたばかりの書店は、こういうめずらしい物がたくさんあって楽しい。
 古書『海を見る人』ある種の時間物。『時に消えたキミと歪曲の十日間』時間物。『宗像教授異考録10』9巻が未読だが。『虹の天象儀』時間物。『精霊の守り人』評判のアジア風ファンタジー。『水惑星年代記』軌道エレベータの出てくる漫画。『無[III] 自然農法』かなり放任主義的な農法のようで気になる。
 定価『魚舟・獣舟』ベストSF2009国内篇第四位(『2010年版 SFが読みたい!』)。

2010年3月17日 (水)

モノラル放送

2010.03.16
 ABCラジオとMBSラジオが相前後してモノラル放送に変わった。ABCは告知を聞いたが、MBSは知らなかった。どっちみち、ステレオだと意識して聞いた事もなかったのだが。モノラルになっても、聞き心地はなんら変わらない。
 そういえば昔、KBS京都が深夜の時間帯に試験放送をしていたことがあった。「プリエンファシス方式」にかわるとのことで、これまでの方式と交互にいろんな曲を流していた。FMっぽい音調に聞こえた。あれはほかの局でもやったんだろうか? あれはステレオとは、また違ったんだろうな。いまでもプリエンファシス方式なのかな?

2010年3月12日 (金)

サマー・ウォーズ

 2010.03.12
 映画『サマー・ウォーズ』(DVD)細田守監督作品。まあまあ。
 田舎の大家族は、単なる大家族かと思ったら、超異能集団だった。ずるうい。
 なんか、おもったほどネット描写にエキサイトできないなあ。昔の映画『ウォー・ゲーム』のほうがおもしろかったような。
 ラストはずいぶんと、男の子の願望成就的な絵で、見ていてはずかしい。

2010年3月10日 (水)

山本弘『神は沈黙せず』

 2010.03.08
 山本弘『神は沈黙せず』読了。
 2012年、神がついに人類の前にその存在を示した年、和久優歌の兄・良輔は失踪した。「サールの悪魔」という謎めいた言葉を残して。
 ・・・という冒頭(少し補筆)から始まる、壮大な山本版「神狩り」の物語。
 と学会会長の面目躍如といえる、オカルト全般にわたる膨大な知識と、現代科学の最先端の成果を駆使して、神の存在を「証明」してみせる力技に圧倒される。
 SFでは、大きな「嘘」をひとつつくためにそれ以外の事ではリアルに徹する、ということをする。本書では、「神の実在」という「虚構」(ある意味で)を読者に受け入れさせるために、天文学や歴史学(パイオニア減速問題や南京虐殺問題など)における著者の実証主義的な真摯な姿勢を明確に示して、あとに続く「空論」の説得力を補強している。
 1972年に打ち上げられたパイオニア10号とそれに続く11号が、計算より減速していることが、観測により確認されたという。さらにヴォイジャー1・2号も。これは、ニュートン物理学の誤りを暗示しているそうだ。これはこの小説が書かれる前に明らかになった事実である。これで驚かされたために、その後の「ウェッブの網目問題」(架空)までリアリティが増して感じられるのだ。
 いっぽう、和久良輔の開発した「ダーウィンズ・ガーデン」は、人工生命好きにはたまらない設定のプログラムだ。遺伝的アルゴリズムとやらを用いて、コンピュータ上で生命の進化をシミュレートするのだ。
 旧約聖書の「ヨブ記」にまつわる議論も興味深い。天災で両親を亡くした優歌たち兄妹の切実な「なぜ?」をヨブの試練にからめ、シモンズ『ハイペリオン』におけるアブラハムの試練(これも旧約聖書)にも匹敵する大きな問題提起となっている。
 普通に料理したのでは、荒唐無稽にしかなりえない話を、見事に感動的にまとめあげた著者の力量に喝采。

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