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2010年8月21日 (土)

ラ・パティスリー

 上田早夕里『ラ・パティスリー』読了。
 製菓学校を卒業し、神戸の洋菓子店〈ロワゾ・ドール〉に勤めはじめた森沢夏織。開店準備のためにシャッターをあげたばかりの店内にはなぜか一人の男が。厨房で見事なできばえの飴細工を作っていた見知らぬその男は、この店のオーナー・シェフだという混乱した記憶をもっていた。
 記憶が戻らないまま〈ロワゾ・ドール〉に勤めることになった彼・市川恭也と、新米洋菓子職人・夏織。店の人々やいろいろな客たち、彼らがお菓子に込めるさまざまな思いを描いたエピソードが連なる小説。良。
 高田郁の〈澪つくし料理帖〉のように、一気に読めた。作品に出てくるお菓子に舌なめずりをしたくなるほど甘党ではないが、洋菓子の魅力や奥深さを強く感じさせてくれる文章だった。
 記憶障害についての推理の辺りは、SF作家の一面を強く感じてにやりとした。
 続編も書かれているようなので、期待したい。デビュー作『火星ダーク・バラード』も探してるのだが、なかなか見当たらない。

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