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2011年1月 4日 (火)

米澤穂信『折れた竜骨』

 ジョン王がまだ、リチャード獅子心王の弟殿下だったころ、イングランドの東にあるソロン島で、領主ローレント・エイルウィンが殺された。彼を殺したのはトリポリ伯国から追われる暗殺騎士だという。領主の娘アミーナは、暗殺騎士を追ってきたトリポリの聖アンブロジウス病院兄弟団の騎士ファルク・フィッツジョンに、犯人探しを依頼した。
 ・・・と、赤影のオープニングを意識して粗筋を書いてみました。
 時は12世紀の北海。実際の歴史的背景のもと、魔術や呪術が身近にあるという設定で、犯罪が行なわれ、それを解明していくという、ミステリー小説になっている。
 おもしろくて引き込まれるのだが、登場人物が推理をはじめると、なんか興ざめしてしまうのは、この人の他の小説でもあった。もう少しさりげなくミステリできないものか?
 2001年に構想をはじめたという本作は、もともと「剣と魔法」の「ハイ・ファンタジー」な世界を舞台にした話だったという。変更して正解だったと思う。焦点がもっとぼけてしまっていたに違いない。『ボトル・ネック』でさえ木に竹を接いだような違和感があるのだから。
 著者がリスペクトしているのは、同時代を舞台にした「修道士カドフェル」シリーズだそうだが、たぶん違和感なく書かれているのだろうな。
 あれ、鋼の錬金術師? あれ、パイレーツオブカリビアン? みたいな、ニヤリとしていいのかどうかわからない、パクリのようなオマージュのような部分もあったが、ともあれ面白かった。彼らの後日譚を、ぜひ。

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コメント


もう読みました いいですね

鋼の錬金術師同人誌さん、こんにちは。
ぜひ著者のほかの作品も読んでみてください。

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