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2011年1月23日 (日)

『神様のパズル』

 機本伸司『神様のパズル』読了。良。
 SFというより青春小説? いや、青春小説半分、肘掛け椅子探偵風の科学読み物半分、SFのスパイス少々、といったところか。小松左京賞受賞。

 素粒子物理研究室に入ったK大理学部四年生の綿貫基一は、留年回避のためやむなく、教授に言われるまま不登校学生・穂瑞沙羅華の相手をすることになった。沙羅華は16歳。天才少女として幼い頃から世間の注目を集め、9歳のとき高出力加速器「むげん」のアイディアを発表。飛び級でK大に入学していた。ひょんなことから基一が問いかけた「宇宙は人間に作れるか」という疑問に触発された沙羅華が、突然ゼミに現れ、「宇宙のつくり方」を研究テーマとして提案する。

 交わされる科学論議の半分も理解してないとは思うが、うわっつらを眺めるだけでも楽しい。(推理小説でも、いちいち探偵の推理を検討しない私) 落ちこぼれの主人公に教えるていで、読者にもわかりやすい解説がなされる。
 無愛想な沙羅華と、基一たちゼミ生や教授たちとのぶつかり合いや、沙羅華の宇宙シミュレーション、高齢の聴講生、「むげん」の土地買収のため教授が基一に指示した田んぼでのバイトなど、いろいろな出来事を、基本的にはコミカルなタッチで描きつつ、就職活動に苦労する基一や何かに思い悩む沙羅華など、青春の影の面もそれなりにおさえている。
 最後には、「基一は就職/卒業できるのか!?」という大問題(?)もふっとぶような大事件も用意されつつ、日常の問題にきちんと解決が出される良心的な作品。
 「28年度」とあるので、平成28(西暦2016)年の設定だろう。

 表紙絵は、ライトノベル系だがあまりデフォルメされてないリアルな造形の、少しアニメ調の男女2人。地味な色調のこれに惹かれたのはたしかだが、沙羅華のキャラとしては、「ノーブラ・スカートちらり」は余計。

 映画化されてる? 知らんかった。


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