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2011年5月10日 (火)

北村薫『ターン』

 読み返すたびに感動するのだが、著者による「付記」を読むたびに分からなくなる。
 真希が出現するところに柿崎が居合わせるのは、おかしい!

 柿崎の見ている前で、真希は消失し、一日前の居間に戻っている。
 いっぽう、真希が出現した居間に、柿崎が待ち伏せる。真希の見ている前で、柿崎が消失する。

 ちがう、ちがう!
 仮に、無人の世界の片隅に、常に日時が表示されているとすると、真希が出現するのは昨日(仮に5月10日とする)の午後3時15分で、柿崎が消失するのは今日(5月11日)の午後3時20分だ。けっして真希は、11日の午後3時15分に出現しはしないのだから、柿崎が待ち伏せすることは不可能だ。

 本人も指摘されてわかったようだが、本人が納得いくように考えた解釈「付記」が、言われるまで気づかなかった私にはかえって逆効果。いや、ああいうシチュエーションは、たしかに捨てがたい。なんとか理由づけをしたい著者の気持ちは、わかる。

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