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2012年5月 5日 (土)

内田樹『うほほいシネクラブ 街場の映画論』

 内田樹『うほほいシネクラブ 街場の映画論』読了。(知ってる映画のみ)。
 『日本辺境論』で有名な学者、内田樹(たつる)氏の映画評論集(文春新書)。
 立ち読みしたら、心惹かれる文章がいくつかあり、購入。
 以下、いくつか著者の言葉を引用。

 ○人間というのは不思議なもので、確定したはずの過去に「別の解釈可能性」があり、そのとき「別の選択肢を取った場合の私」というものがありえたと思うと、なぜか他人に優しくなって、生きる勇気がわいてくるんです。(映画『エターナル・サンシャイン』評)

 ○おそらく僕たちには「一度として所有したことのない過去を懐かしく思い出す能力」が備わっているのです。(映画『Always 三丁目の夕日』評)

 ○なぜ、タイムトラベルをすると、善人になるのでしょう?
 考えれば当たり前です。
 自分の過去を見れば、「どうして自分がこんな人間になってしまったか」その来歴がわかるからです。(中略)
 同じように、「今の私」の可変性を否定し、この先もずっと同じ人間であり続けようとする者には希望も自由もないことが告知されます。(『サマータイムマシン・ブルース』評)

 ○「第一世代ネズミ」のフォード班長は「スターキー大統領」を神格化した初代ポストマンの手口を真似て(彼自身半信半疑のままに)「ポストマン神話」をつくりだしてゆきます。「起源のない運動」の自己増殖。(『ポストマン』評)

 ○そうなのか、「倦怠期の会話のない夫婦」において、配偶者は事実上「もう死んでいる」わけなんだ……。(『シックス・センス』評)

 ほかに、『姿三四郎』のなかに出てくる、三四郎が師から受ける柔道についての言葉で、「柔道」を[フォース」に変えるとまんま『スターウォーズ』だという指摘もおもしろい。(今までなかったっけ?)
 『司書の駄弁者』の「めい文句集」に投稿したので、それが掲載されたら、また書き足したい。
 それにしてもこの人、「つまらない」って言わないなぁ。おもしろいと思った映画だけ取り上げてるわけでもなさそうだが、なにか実のあることを書いている。
 でも、ポストマンはポストモダン的→ポストモダンってつまらない、というのは、ポストマンはつまらないっていう三段論法かな?

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