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2015年5月13日 (水)

米原万里『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』

 米原万里『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』再読。良。
 60年代前半に父親の仕事の都合でチェコスロバキアの在プラハ・ソビエト学校に通っていたマリ。世界各国から来た級友たちと過ごす日々。帰国後の「プラハの春」や、「ベルリンの壁」崩壊、ユーゴ紛争勃発。音信の途絶えた級友を探す旅がエキサイティングなミステリー(というと実話だから失礼な話かもしれないが)となっている。
 子供時代の彼らの目に映る世界、その後の幾多の体験、今世界をどう見ているか、大変興味深い。
 ギリシアにルーツをもつリッツァ。ルーマニア人のアーニャ。ユーゴスラビアから来たヤスミンカ。彼らを語った3つの章は、読後の印象という点でも次の章への前振りという意味でも、これしかないという絶妙な並び。
 米澤穂信が本書を読んだあとで書いたのが『さよなら妖精』だとのこと(ダカーポ誌「人気作家24人のおすすめこの一冊!」、2007.09.05号)。そう認識して読むと二つが相互補完してよりおもしろい。
 ところでダカーポの記事、米澤穂信に杉江松恋。この人の名前はつい最近まで知らなかった。先日のさやわかさんといい、「ぱっと出」の人なんていない。地道な仕事をこなしての今なんだ。

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