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書籍・雑誌

2016年2月11日 (木)

嘉門達夫『丘の上の綺羅星』

 嘉門達夫『丘の上の綺羅星』読了。良。
 16歳で笑福亭鶴光の内弟子に。3年後、MBSヤングタウンにコーナーを得る。そして21歳で破門。
 笑福亭笑光の名を剥奪された男、嘉門達夫の「自伝的青春小説」。
 帯に「自伝的青春小説」とあり、実際、最初のうちは小説として「けっこううまいな」と思って読んでいたが、だんだん「小説」というより著者の昔語り、自伝といった風になってくる。それはそれで構わない。おもしろい。
 とはいえその内容には、特別な片寄りがある。この本は、嘉門達夫物語であると同時に、渡邊一雄伝でもあるのだ。
 渡邊一雄。MBSヤングタウンのプロデューサー。嘉門達夫をヤンタンに採用し、破門・降板後もなにくれとなく気にかけてくれた恩人。
 物語は渡邊一雄をどこかで常に意識しながら進んでいく。
 第一章のみの主人公、金森幸介も渡邊一雄に見いだされた人物だが、その後の渡邊、嘉門との出会い(再会)からの怒濤の(と言ってもいいだろう)展開が胸をうつ。
 ラストライブでの金森、嘉門両氏の歌「もう引き返せない」と「ヤンタンの時代」に、客席同様、泣かされた。

 (これはまったくの余談だが私の心の名場面、未来少年コナン第25話での、ラオ博士と太陽塔の科学者たちとの握手シーンが思い出されてたまらなかった。)

2016年2月 3日 (水)

古書店にて。

 古書店にて。
 Eブロンテ『嵐が丘』。鴻巣・訳は、初めて。
 川端裕人『はじまりの歌をさがす旅』。
 アニメ「氷菓」で折木君の持ってた篠田節子『夏の災厄』は、去年だったか、装丁が変わってしまった。
 古書店に来るたびチェックしているが、以前のが見当たらない。

書店にて。

 書店にて。
 『翻訳問答』(鴻巣友季子、他)は1、2とも、今だ目に出来ず(京都南部〜奈良北部)。
 新訳『デューン』や『火星の人』『叛逆航路』、三上延の単行本など、気になる本は多々あるが、今日は・・・
 嘉門達夫『丘の上の綺羅星』購入。鶴光への弟子入り、ヤングタウン出演に始まる自伝的小説。
 最近AM、FMに出演したさい、この本の話もしてたので気になっていた。

 本棚上段に正面向いて「2年連続3冠達成!「このミステリーがすごい!」(以下略)」という帯のついた米澤穂信『王とサーカス』の、となりに(わざとらしく)置かれた『このミステリーがひどい!』(小谷野敦)をパラパラ。
 あのミステリーもこのミステリーもSF小説も、そして米澤作品も、バッサリ。
 その意見を、わからないではない、と思っている自分がいる。なおかつ、それでもやっぱりおもしろい、と思ってもいる。
 否定的意見も受け止め方によっては、好きな作家を冷静に見られるので、拒否することはない。
 いっぽう、好みは人それぞれで、何かを薦めるのはむずかしい、とも思う。

2015年6月11日 (木)

デューン砂の惑星

 フランク・ハーバート『デューン砂の惑星 1』再読。
 前よりは楽しめたような気もするが、相変わらず手強い。何も起こらない、わけではないのだが、会話や思考描写が「読者なんてしらない」然として続いていくものだから、上っ面を読んだだけでは何も理解できた気がしない。
 あとやはり、翻訳が硬い? あるいは不適切? 「ハイペリオン」で安心感のある酒井昭伸氏による新訳を早く読んでみたい。

古書店にて

 古書店にて。
 米澤穂信『犬はどこだ』文庫版。解説ねらい。
 小松左京・谷甲州『日本沈没 第二部 上』小松左京の第一部が未読だが、その後が気になる。
 アシモフ&久間月慧太郎『銀河帝国興亡史 2』漫画版。
 安彦良和『ヤマトタケル 2』1巻の内容、忘れた。読み直そう。

 最近、更新が面倒でツイートばかりしてるが、古書店の買い物はどうもツイートしづらい。本の権利関係者に見られる可能性が高そうなので申し訳なく。

2015年5月13日 (水)

米原万里『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』

 米原万里『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』再読。良。
 60年代前半に父親の仕事の都合でチェコスロバキアの在プラハ・ソビエト学校に通っていたマリ。世界各国から来た級友たちと過ごす日々。帰国後の「プラハの春」や、「ベルリンの壁」崩壊、ユーゴ紛争勃発。音信の途絶えた級友を探す旅がエキサイティングなミステリー(というと実話だから失礼な話かもしれないが)となっている。
 子供時代の彼らの目に映る世界、その後の幾多の体験、今世界をどう見ているか、大変興味深い。
 ギリシアにルーツをもつリッツァ。ルーマニア人のアーニャ。ユーゴスラビアから来たヤスミンカ。彼らを語った3つの章は、読後の印象という点でも次の章への前振りという意味でも、これしかないという絶妙な並び。
 米澤穂信が本書を読んだあとで書いたのが『さよなら妖精』だとのこと(ダカーポ誌「人気作家24人のおすすめこの一冊!」、2007.09.05号)。そう認識して読むと二つが相互補完してよりおもしろい。
 ところでダカーポの記事、米澤穂信に杉江松恋。この人の名前はつい最近まで知らなかった。先日のさやわかさんといい、「ぱっと出」の人なんていない。地道な仕事をこなしての今なんだ。

2015年4月28日 (火)

これって、SS?

 「・・・嘘ですか!」
 彼はなにをそんなに激昂してるんだろう。いや、わかってはいる。私に不当に利用されたと思っているのだろう。
 もちろん、利用はした。なにかを頼むというのは、利用するのと言い方がちがうだけのことだ。
 頼み事をするのに相手をちょっと持ち上げるのは常套手段だ。それを嘘だと言われても困る。
 彼はどうしてほしいんだろう。あやまれというのだろうか。
 先輩なら、ごめんね〜、と軽く流してしまえるのだろうな。眉をへの字にして申し訳なさそうに笑えば、彼の気も済むのかもしれない。
 でも、ご冗談でしょう云々とまで言われてはもう遅い。そもそもそんなキャラじゃない。
 女帝と言われているのは知っているが、いったい、目の前で言われて喜ぶ人間がいるものか。
 それならこっちも女帝に徹してやる。
 百%心からの言葉、というわけではなかった。だから彼が気の済むように解釈すればいいさ。
 「・・・自由よ」
 そういいながら、心の中で少しだけ・・・。

2015年3月29日 (日)

島田荘司『写楽 閉じた国の幻』上

 島田荘司『写楽 閉じた国の幻』上。

 うらぶれた浮世絵研究者、佐藤某が、東洲斎写楽の正体に迫る。

 上巻だけで500ページ近い分量。一種の安楽椅子探偵物。主人公が謎解きに専念するために他書では病室のベッドから離れられない設定だったりするが、本書では息子が事故死して気力を失っている上に、悪い評判がたって仕事ができない状態に置かれている。ことに事故死の件は、ビルの回転扉の安全性について延々と語られ、物語の本質を見失いそうになる(本質が何か、上巻を読んだだけではまだわからないのだが)。

 それ以上のことは、下巻を読んでから。

 余談だが、「美人」という肩書きは、好きではない。それと、研究者が3人、専門的な議論を敬語で交わしていると、誰がしゃべっているのか判らなくなる。

 もうひとつ。204ページに葛飾北斎の複数の画号が紹介されている。いわく、宗理、戴斗、為一、卍。これって『無限の住人』の登場人物じゃん! 画狂老人とか辰政ってのは、なかったっけ?

2015年3月28日 (土)

海街diary 2、3

 吉田秋生『海街 diary 3 陽のあたる坂道』良。古書店にこだわってたが、いっこうに出回ってこないので、定価買い。

 吉田秋生『海街 diary 4 帰れないふたり』良! この先にまだ未読が2冊あるなんて、幸せ。

 すずがうろたえる程に、味わい深くなっていくみたい。思えば2巻は、よくできた子すぎて、好みじゃなかったのかも。

2015年2月12日 (木)

SFが読みたい!

 『SFが読みたい! 2015年版」ざっと読んだ。
 おもしろそうな本が多すぎて、とても読みきれないことを再確認。
 あえて一冊読むなら、『深紅の碑文』か『火星の人』か、それとも『ミーチャ・ベリャーエフの子狐たち』か。
 「特別企画 ベストSF1990〜2013」で、各年20作(国内&海外)のうち読んでるのは……。
 4作、4作、3作、7作、5作、6作、4作、1作、5作、2作、1作、3作、3作、4作、1作、2作、4作、1作、1作、2作、3作、1作、1作、1作、となる。こんなもんだろう。
 ちなみに、持ってるけど読んでないのが30作ほど。充実してるなぁ、積ん読。
 (読まずに売っちまったのも何冊も。読みかけてもテンション上がらないのもあるなぁ)
 

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